かごしま環境未来館
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更新日:2025年02月26日
鹿児島大学総合研究博物館の特別展「鹿児島の外来魚50」が、令和7年2月8日(日曜日)から令和7年3月16日(日曜日)の間、かごしま環境未来館で開催されています。
ブルーギルという外来魚のことは聞いたことがあっても、身近なコイも外来魚ですと言われるとわけがわからなくなりそうです。そんな外来魚について、写真や実物標本を交えて丁寧に解説されています。生きている魚は観察が難しいですが、標本になっていると顔や体つきがじっくり観察できます。小さい魚などは特に、近づいて見られるのがいいですね。
外来魚には、1)外国から持ち込まれたものと、2)日本の別の場所から持ち込まれたものがあるそうです。
外国から持ち込まれたものには、ブルーギルやブラックバスなどが知られていますが、家で飼っていた熱帯魚が飼えなくなり、川に逃がすという問題もあるそうです。「近所の川でグッピーやティラピアを見つけた!」となると違和感がありますよね。「かわいそうだから」といって人為的に放流することで、もともとそこに暮らしていた魚や生き物のすみかやエサを奪ってしまうなど、影響が大きいことをよく考えて行動しないといけないなと思いました。
日本の別の場所から移動して持ち込まれたものは「国内外来魚」と呼ばれるそうです。そんな考え方があったのか!と驚きますが、確かに遠くの川とはつながっていないので、人為的移動によって、長い年月をかけて出来上がった生態系を崩してしまう可能性があることを意識しないといけないと思いました。
鹿児島大学総合研究博物館では、魚が在来魚か、外来魚かを明らかにするために継続的に調査研究が行われているそうです。
コイが外来魚であることを考えると、外来魚を保護するか駆除するかの判断は難しいですが、生物多様性の保全と、人とのかかわりを考えて、よりよい判断ができるように今後の研究に期待したいです。