かごしま環境未来館
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更新日:2022年01月23日
館内のキッズコーナー近くの水槽で飼育しているミシシッピアカミミガメのみらいちゃん。館内では子どもたちの人気者ですが、一歩外に出てミシシッピアカミミガメをみると生態系を脅かす自然界の厄介者となってしまいます。なぜ厄介者といわれているのでしょうか?
館内に「いきものの言い分」という展示がありますがそのなかで同じ川で暮らすニホンイシガメはこんなことを言っています。
「卵を産む場所が無くなっているしミシシッピ君が強いんだよね・・・」
ミシシッピアカミミガメはもともとは日本にいなかったいきものですが、日本の川でどんどん増えて、日本の川の古くからいるいきもののすみかや食べ物を奪ったりしてそこにいるいきものたちのつながりのバランスを崩してしまっています。
ではみらいちゃんたちミシシッピアカミミガメは本当に悪者なのでしょうか?そもそもなぜ本来の生息地であるアメリカから日本へやってきたのでしょう?
実はアカミミガメは日本に自らの意思で来たわけではありません。1970年頃にアカミミガメの飼育ブームがありその時に日本に輸入されて来ました。ですが、想像以上に大きくなったや逃げた、飼えなくなったなどの理由で捨てられた個体が日本の川で生き抜いて数を増やしていった結果、生態系を脅かすほどになってしまったのです。
同じようにもともとその地域にいなかったのに、人が他の地域から連れてきた生き物のことを「外来種」と言います。アメリカザリガニやマングース、ヒアリなども外来種に指定されています。
厄介者扱いの「外来種」ですがどんないきものでなぜ日本に来たのかを考える時にはそのいきものの気持ちになって考えてみるのも大切かもしれませんね。みらいちゃんの写真の吹き出しにアカミミガメの気持ちを考えて書いてみてください。さまざまな目線で問題を考えるきっかけになるのではないでしょうか。